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地下鉄のなかで

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地下鉄でヘルプマーク付けてる人がいたので声をかけ席を譲った。

席を譲ったのはちょっとひさしぶりな感じがした。

実は声をかけるのに一駅分、かかってしまった。
自分の席からちょっと遠くて、電車は動き出していたし、少し逡巡した。
表情がよく見えないが譲らなくても大丈夫そうか?でも少し前かがみで手すりをしっかりと握っている・・・。断られるかな。少し混んでるから近くまで行って声をかけるには・・・etc
観察しながら思考が回る。
その人の近くに座る人たちは気付いていないのか無視してるのか。

最近スマホ見てたり台本とか読んでたりで視野が狭くなってるのが自分で気になってた。
電車内での事件が続いてるのも気になってる。

自分の世界にばかりいると周りに気付かない。
皆何かに、忙しい。

ロンドンの地下鉄では皆周りを無視はしてなかった。
電波が入らずスマホが見られないのもあると思う。
便利なのは良いが、ネットに繋がり目の前の世界から断たれているように感じる。
僕はと言えば、帰国してもう3年、自分の感覚が閉じてきているような危機感がある。

僕が乗る路線は途中、地上へと上がり、長い橋を通過する。
河口に近い大きな川と空が広がる、その景色が大好きで、いつも手を止め顔を上げる。
毎日表情の異なる世界を味わい、深呼吸をする。
満員になると窓の外は見えなくなってしまうけど、
僕は今ここに在ることを必要としている。