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受け入れることと居やすさ

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ふざけたブログタイトルにいつの間にか変わりましたが(まぁ、実際に宣った方が存在するんですけどね)、はや一月ももう暮れ。

ホスピタルシアタープロジェクト『白い本のなかの舞踏会』はおかげさまで全公演を終了いたしました。
ご来場いただいた皆様、寒く、インフルエンザが流行っているこの時期に、
貴重な時間と労力を費やして、この作品に参加しに来てくださって、
本当にありがとうございました!
なかには、お知り合いの方にも宣伝してくださって、
楽しんでもらったうえに、サポートしてくださり、本当に感謝しています。

9月から稽古を開始して、終わってみれば
プロセスにおいて「他にもやれることがあったはず」という思いもありますが、
とにかく、関わることができてよかったというのが一番。
一緒に作品をつくり、お客さんを迎えたカンパニーの仲間全員にも、
感謝の気持ちでいっぱいです。

「お芝居」と聞いて思い浮かべる、典型的な演劇とはまったく違う、多感覚演劇。
子ども向け。そして様々な障がいを持ってても楽しめるように、言葉やストーリーは使いません。
それでも大人の観客にも楽しんでいただくことができたのではと思います。

僕は、このカンパニーには初参加で、慣れていないところがあるというか、
たとえば他のパフォーマーを見ていると、お客さんへの関わり方が上手いなと思ったけど、
それでも自分がこれまでやってきたことが、
最近のことでは、イギリスでの研修が活きていたのだと思えました。
わりと手垢のついた言葉だけど、
「演じることはplayと言う」ということを、
言葉だけでなく、心から楽しんで生きているジェレミーに教えを受け、
彼が作品を創るところを見ることができたのは大きいのだなと。

子どもが、パフォーマーから小道具を奪ったり、
楽器を鳴らしたり、隣の部屋に行ったきり戻ってこなかったり、
パフォーマンスに参加してシーンがなかなか終わらなかったり、
色々と予測もつかないことが起きたけれど、
それを否定せず、乗っかっていくことで、その瞬間が他のお客さんにとっても面白いものになった。
そんな、演劇的な「チャンス」がいっぱいある公演でした。

そしてそうやって受け入れていくことが、
この作品を楽しむ空間を、皆にとって居やすい、心が穏やかになるものにしていたんじゃないかと思います。

そんな場所が、そんな居方がどこでもできる人が、増えていけばいいな。
このことに尽きます。

公演を観れなかったけど、興味があるというかたは、
ぜひこちらで写真なんかを見てください。