NEW
配信映像をアーカイブ公開しました!
6月末日までの期間限定
URLは下記にあります
Celebration of Possibilitiesの note はじめました!
『音の世界』製作のバックストーリーやそこで学んだことをシェアしています。
Celebration of Possibilities
オンライン演劇 リーディング『音の世界』
作:岸田國士 演出:西村壮悟
出演
瑚海みどり
舞台からバラエティ番組、ドラマ、映画、吹替までジャンルを問わず活動中。NHK「あぐり」(ドラマ) 、2018 年さぬき映画祭グランプリ作品「HELP!!」(短編映画)、劇団 3○○「あかい壁の家」(舞台)、Amazon prime「フリーバッグ」(吹替)などがある。2020年夏に映画「河童の女」の公開が控えている。
山森信太郎
小劇場を中心に活動。
近年はムシラセ、日本のラジオ、
JACROW、アマヤドリ、劇団チョコレートケーキ等に出演。
廣田明代
2018年まで演劇集団アクト青山で活動。
主な出演作品は「薔薇」「かもめ」
「僕の東京日記」「近代能楽集 班女×熊野」など。
西村壮悟
新国立劇場演劇研修所第2期修了。
文化庁新進芸術家海外研修制度にて2017-18年ロンドン留学ののち、俳優活動以外にもWSを開催。
せんす
せんすおぶわんだぁ主宰。
脚本家・演出家・元高校教師。
日本とドイツの2拠点で創作活動、教育活動を行う。
小川浩平
演劇集団円 文芸演出部。
主な演出作品に「ヴェニスの商人」(本公演)
「夏の夜の夢」「十二夜」「お気に召すまま」「ビロクシーブルース」「象」など。
(登場順)
開演日時
5月27日㈬ | 20:00 |
5月31日㈰ | 14:00 |
『音の世界』
あらすじ
ある女と、年の離れた夫の新婚旅行。
時刻は夜九時。二人が滞在する京都のホテルに、電話がかかってくる。
電話の主は何者か?
新婚旅行の夜を邪魔するかのような、その電話の目的は?
当時、まだ真新しいコミュニケーション手段であった電話を物語の中心に据えた、
岸田國士作品の中でも異質の短編。
男と女の、嘘と本当の物語。
料金
無料 カンパ制
オンライン配信だからこそ、どの街にいる人にも、広く見ていただきたい!
そして、なるべく気軽に見ていただきたい!
なので、無料での公開にしました。
感染症予防で早い時期から活動の自粛を余儀なくされたアーティストたちと
クオリティの良いものを目指し、地道に作り上げる作品です。
もしも、「すこし支援しても良いよ!」というお気持ちをいただければ、大変ありがたいです!
前口上
演劇では、人と人が集まって時間をかけ創作をし、お客様に会場まで足を運んでいただき、観ていただきます。
いわば、時間と場所を共有することを大前提とした、芸術です。
新型コロナウィルスの感染拡大によって、これまであった前提条件は当たり前でなくなりました。
いつ、この感染症が終息し、以前のように演劇を作り、観ていただくことができるのか、
あるいは終息したとき、はたして以前のように劇場があり、作り手がいて、お客様に観に来ていただけるのかさえも、分かりません。
そんな不安や葛藤がありながらも、
今自分たちができること、やりたいことは何か、
そしてどういうかたちの作品を、今、自宅で長い時間を過ごしているお客様に届けるのが、喜ばれるのかを考え、
月並みかもしれませんが、オンライン会議システムという、それまで縁の薄かったツールを使って、
最初から直接集まらずに離れ離れのまま、
コミュニケーションを取ること、セリフを声に出して読むことをしてきました。
そして今、作品をオンラインで生配信してお客様に見てもらうため、
一つの作品を作っています。
今回の上演では、オンライン会議システムの特性上、
ナチュラリズムを意図するとかえって嘘が目立つのでは、という考察から、
リーディングという手法を取ります。
オンライン会議システムのZoom上で戯曲を読んでみて、
他者と対面して芝居をするのとは、やはり大きく違うと感じるところはあります。
「これは演劇とは呼べない」という意見もあるでしょう。
同じ空間にいないので、相手に触れることもできません。
演者は、観客席からの視線と空気を感じることもありません。
五感で言えば、触覚・嗅覚・味覚を失ったようなものです。さらには第六感までも。
それでも、
演劇の公演と同じように、開演時間を決めた生配信にこだわり、
同じ時間と物語を共有することで、演劇的な経験はできないか、
残る感覚と、言葉をたよりに、相手に触れることができないか、
そして、お客様の想像力を刺激することができないか、
探求をしています。
今、私たちのなかにある可能性を楽しみ、遊びごころをもって。
アーカイブ映像URL
Celebration of Possibilities という名前の由来
「パフォーマンスについて、大切なこと。それは、たとえ一時の幻に過ぎなかったとしても、私たちのなかには無限の可能性があるという事実の祝福であるということだ。」 ダニエル・デイ・ルイス
“The thing about performance, even if it’s only an illusion, is that it is a celebration of the fact that we do contain within ourselves infinite possibilities.” Daniel Day-Lewis
何かユニット名を考えようとして、思い浮かんだのが、上記のパフォーマンスに関する名言です。
ロンドンにある大きなスタジオのロビーに、スターたちの名言が書かれていて、
数多くあるそのなかでも、一番心に響いたのが、この言葉でした。
どんな人間にも可能性がある。どんな状況下であっても。
パフォーマンスー舞台芸術やライブパフォーマンスだけでなく、これは編集作業を経る映画等も含まれるでしょう、
人に何かをやって見せること、それ自体が、たとえ内容が悲劇的であろうと喜劇的であろうと、
私たち人間の、可能性を祝う行為である。
自分が演劇を作るにあたって、この価値観を土台にしていきたいと思い、言葉を借りました。
舞台芸術は、今回の新型コロナウィルスの感染が拡がった際、最も早くにその活動の停止を余儀なくされた活動の一つです。
有事の際には真っ先に消え、
いったん休止してしまうと、その経済的な脆弱さから、再開することさえ危うい業界です。
しかし、何かを作り上げ、人に見せて楽しんでもらうこと、感じてもらうことが、人間の可能性を祝う行為であり、
人間性の発露であるならば、
きっと私たちはどんなかたちでも、その活動を止めることはないでしょうし、
それを鑑賞することを止めはしないのではないでしょうか。
可能性を祝福する行為であるから、
どんな作品づくりにおいても、喜び/悦びを味わうことを忘れずに。
Celebration of Possibilities 西村壮悟
協力
髭亀鶴
せんずおぶわんだぁ
演劇集団円
高円寺K’sスタジオ