マイズナーワークショップ1dayイントロクラス (2月25日)
様々な演技経験の俳優から好評のイントロクラスを、1日版に短縮して開催いたします。
このワークショップではリピテションエクササイズを通して、
演劇・映像問わず演技の基礎である「相手をよく見て聞いて反応する」技術を鍛えられるWSです。
(リピテションエクササイズ:ペアになりパートナーを観察し、相手の挙動を言葉にし、互いにその言葉を繰り返すことで、思考や自意識から離れ、相手と繋がった真実のある演技を目指すエクササイズ。サンフォード・マイズナーが考案)
「聴くことに重点を置いたエクササイズ」も交えながら、最後には有名戯曲のシーン抜粋を使ってマイズナーテクニックをどのように実際の演技で活かせるかを実感することができます。
マイズナーテクニックを少しやったことあるという人にも、明日からの現場で役に立つものを持って帰ってもらうことができる、俳優のためのWSです。
【ハラスメント防止対策】
マイズナーワークショップはあらゆるハラスメント、特定の属性を持つ個人や集団を対象にした差別的発言・行動に反対します。
「共に創作をする、あるいは共に演技トレーニングをする仲間の存在価値を認め、敬意を払う」という価値観を最重要視します。
まず、当ワークショップで行うマイズナーテクニックは主となるリピテションエクサイズが「そのとき相手から受けた刺激によって生じた衝動のままに反応する」ものである特性上、身体接触を全て禁止とすることは、演技トレーニングとしての効果を損なうため、基本的にはしません。(参加者の状態に応じて接触の制限を行うこともあります)
健全なトレーニングを逸脱することを起こさないために、まず上記の価値観を参加者の方にも周知するとともに、参加者が安全に取り組めるようにルールを設定します。
【ワークショップが安全で健全に進行されるよう以下の対策をとります】
全ての参加者が心理的に安全と感じられるような環境を作るようにします。
具体的には、
・ワークショップ内で行うエクササイズは参加者個人のセクシュアリティ・年齢・経験等に配慮して進行します。また、上記のような参加者個人の属性に基づいた差別をしません。
・エクササイズの意図やルールを説明します。
・講師は参加者に対して暴言や暴力、恫喝、強要、威圧的な態度、無視等の行為をとりません。身体的な接触は指導のために必要な場合だけ、社会通念上適切な箇所にのみ行います。
また、リピテションエクサイズにおいても、その他のエクサイズにおいても、身体接触がある場合は事前に説明をします。(基本的に講師は参加者に許可をとってから身体に触れますが、緊急の場合は許可をとらずに参加者の身体に触れて止める場合があります。例:参加者同士の意図しない危険な接触や怪我を避ける場合)
・エクササイズの内容に不安がある場合、参加者はそのエクササイズへの参加を拒否することができます。また、講師は参加者の意見に合わせてエクササイズのルールを変更する等の対応を努力します。
・参加者の方に性的表現や不必要な身体的接触を要求したり、あるいはプライベートな事柄を開示するよう要求することはしません。
・台本を扱う際、性的表現や身体的接触、あるいは暴力が書かれているような場合、それを実行するよう求めることはしません。
・エクササイズに対してのフィードバックや感想など意見交換をうながし、どの参加者も発言の機会が得られるようにします。
・参加者にも他の参加者や講師に対するハラスメントや暴言、暴力等の不適切な行為を控えていただくようお願いします。万が一上記のような行為があった場合には、ワークショップを進行する講師として断固とした対応をとります。場合によってはその方の参加をお断りし、退室していただくことがあります。
・万が一、参加者間でエクサイズを逸脱するようなハラスメント行為が生じた場合、講師および主催者は迅速かつ正確に事実関係を確認し、被害者に対して適切な配慮の措置をとります。また加害者に対しても適正な措置をとるとともに、再発防止のために必要な措置を講じます。
・参加者からいただいた連絡先へ、ワークショップの告知以外で連絡を取ることはしません。
・参加者から進行に関してご意見や苦情をいただいた場合には速やかに対応をとります。
・このガイドラインは、随時ふり返りを行い、必要に応じて改訂していきます。
・ワークショップに関する苦情は講師にお伝えいただくか、または下記の指定相談窓口にご連絡ください。
【指定相談窓口】
演劇・映画・芸能界のセクハラ・パワハラをなくす会
メールアドレス:helpsekuhara@gmail.com
HP:http://nosekuhara.com/
コロナウィルス感染防止対策を取りながらの開催です。
- 参加人数上限を通常時より減らします
- 検温を実施し37.5℃以上の方は参加を見合わせていただきます
- 開始前に会場の消毒を実施し、参加者の方にも手指の消毒、手洗いにご協力いただきます
- 不織布マスクを常時着用といたします
- 常に換気をします
そのほかにも、主催者が必要と見なした対策を実施する場合があります。
また、今後感染状況に応じて対策を変更する可能性があります。
主催者からのメッセージ
私がロンドンのインパルスカンパニーでスコット・ウィリアムズ氏に学んだマイズナーテクニックの特徴を一言で表すなら「何が起きるかは自分の内面よりも相手がすることによる」です。
より「自分の感情を表現してみせたい」という考えや自意識から離れて、相手を受けた演技でスリリングなシーンを作れると実感しました。
帰国後、日本でも同じ演技の言語を共有できる仲間が欲しいと思い、これまでワークショップを継続しています。
また、技術的なことに加えて、稽古場の環境づくりも大事な要素としてファシリテートしています。当WSでは余計なストレスのないポジティブな環境のなか、のびのびと演技に取り組んでもらうことを心がけています。
※リピテションエクササイズや他のエクササイズのなかで、他の参加者と身体的接触が起こる可能性があります。安全性を考慮してファシリテートしていきます。ご不安のある場合はお気軽にお問合せください。納得できるかたちで参加してもらえるようご相談させてください。
「このセリフでこうしたい」「上手いと思われたい」あるいは「こんなことをしてはいけないんじゃないか」といった考えを手放し、相手を観察して衝動のまま正直に反応することで、目の前にいる相手と今この瞬間関わることができる力をつけてもらいたいです。
このワークショップで得られること
自分発信の演技から脱却できる
相手から受けて正直に反応する力を鍛えらえる。
相手に動かされる感覚を得られる。
俳優として表現の幅を広げられる。
台本をやるときのキーポイントが学べる。
対象
俳優。
マイズナーの未経験者・初心者向け (経験がある方、ブランクある方も歓迎)
日時
2023年2月
25日㈯ | 10:00~17:00 |
会場
最寄り駅・東高円寺駅のスタジオ
(詳細は参加者にお知らせします)
参加費
7,500円
(23歳以下の方は1,000円引き。ご申告ください)
参加
お申し込み方法
件名を「2月イントロクラス参加希望」とし、
- お名前(ふりがな)
- 連絡先メールアドレス
- マイズナーの経験の有無(もしあれば、どこで学んだかも)
- ご所属(もしあれば)
- 経歴(ごく簡単なもので結構です)
- このワークショップをどこで知ったか?
- 性別(「女性」「男性」「その他」etc)
- 健康状態や身体的なことなど、配慮の必要なことがもしもありましたらお知らせください
を明記のうえ、
so5246ra@gmail.com
までお申し込みください。
定員
12名
先着順
(最少催行人数4名に満たなかった場合はキャンセル、あるいは時間を若干短縮させていただく場合があります)
実際のプログラム例
以前開催した2日間のイントロクラスの実際のプログラム例です。
これだけ見ても全部は分からないとは思いますが、実際にどういうことをやるか知れると安心しやすいのではないかということで記載します。主催者側としてはネタバレですが、ハラスメント防止対策を盛り込んだうえでの実際例にもなると思いますので参考になれば幸いです。
今回は1日の開催なので、プログラム内容を変更しますのでご了承ください。(これまでも参加者メンバーや人数等に応じて変更してきました)
WSを安全で参加者のとってなるべく安心して取り組んでもらうための方策は必要に応じて随時改善・更新していくつもりです。
講師プロフィール
西村壮悟
新国立劇場演劇研修所2期生修了。
マイズナーテクニックを柚木佑美氏、スコット・ウィリアムズ氏から学ぶ。
文化庁新進芸術家海外研修制度で2017年から一年間ロンドンに留学し、ジェレミー・ストックウェル氏、スコット・ウィリアムズ氏、木村早智氏に師事。2018年よりホスピタルシアタープロジェクトに参加し、障碍を持つ子どもと家族のための演劇を創作。2020年よりエイベックス・アーティストアカデミー講師。2021~2022年、新国立劇場こつこつプロジェクト『テーバイ』参加。
イントロクラス受講者の声
「リピテーションを通しての戯曲の扱い。自分より相手に集中するため受け取るものは多くなる。傷ついたり怒ったりする回数は明らかに増えたと思います。芝居の上でどうしても自分の欲しい情報ばかりピックアップしてみたいようにみてしまったりすることがあり、それを回避できたのはとても良かったです。」
ー豊田可奈子
「実際に参加してみて、まず想像以上にのびのびと楽しめた自分がいたことに安心しました。西村さんが参加者の私たちの言葉によく耳を傾けながら風通し良く進めて下さったことも大きいと思います。どんなやり方や意見でも一度認めた上で次に進めて下さることがありがたかったです。台詞を用いる場面では、短い時間にもかかわらずどの段階も分かりやすく進んで行けたことが驚きでした。台詞との付き合い方が実感を持って理解出来たように感じます。」
ートヨザワトモコ