もう年が明けてしまったが12月に8日間の集中コースを開催した。
オミクロン株が急速に広がる前で体調不良の脱落者もなく最後までやり切ることが出来た。
世代で言うと20代から50代まで各年代の参加者がいて、マイズナーや芝居の経験の違いと相まって、その幅がお互いの学びや刺激になっていた。
WSのなかで出る質問に他の誰かが自分の考えを述べたり、(実は今回は珍しく、最終日に劇作家・小説家の石原燃さんを見学に迎えたのだが)見学を受け入れるかどうかについて議論がなされたりして、そういう時間も有益だったと思う。
僕のWSではまず技術を手渡したいが、個々の俳優がそれぞれの現場で「主体的に創作するために何ができるか」「その場にどういう関わり方ができるか」ということを考えるきっかけも作りたいと考えている。
実技的なことをできる時間が減るが、話すことは大切だ。
8日間のプロセスのなかでのそれぞれの参加者の変化は様々で、殻が剝けるように急激に変わることもあれば、少しずつ変化することもある。
誰かがブレイクスルーすれば、それに影響を受けて他の誰かも自分の限界を押し広げる。
それは誰もが自分のなかで「これはやってしまうと良くない」みたいな思いこみをそれぞれ持っているということなのかもしれない。だから誰かがそれを超えると、自分もその思い込みを外しやってみることを許せる。
できれば、その「きっかけ」を自分で作れるといい。
そしてどこに行っても、また自分で出来るといい。1回のWSの「奇跡的な体験」だけでなく。(もちろん成功体験はあるほうがいいけど)
そのためにはやっぱり、基礎。
積み重ねなんだよな、とあらためて。
今回見つけた改良点や参加者のフィードバックを次回に繋げていこう。
(写真は、シーンを立ち稽古のように小道具ありで演じるのに、スタジオのどこに何を配置するか各ペアで相談しながらやっているところ。もう一組は写ってないね、ごめんなさい)