マイズナーテクニック講師・スコット・ウィリアムズの2025年の特別WSを9月に追加開催します!
2025年も6月にスコット・ウィリアムズのWSを開催して好評のうちに終えることができました。
マイズナーテクニックは性質上、一度に沢山の人がワークできるものではありません。参加枠が限られているために残念ながら多くの方の申し込みをお断りせざるをえませんでした。
今年はラッキーなことにスコットを9月にも招聘することが可能になり、ワークショップを開催する運びとなりました。
より多くの俳優に、世界トップクラスの素晴らしい指導者に出会ってもらえればと願っています。
スコット・ウィリアムズは1970年代後半にサンフォード・マイズナーから直接学び、40年以上教え続けています。テクニックの起源に近い、経験豊かな、イギリスを代表する俳優指導者です。
ロンドンを拠点として、現在もパリ、NY、イスタンブール、香港、オーストラリアなど、世界各地で様々なバックグラウンドを持つ俳優を教えており、演出家としても数多くの作品をを手がけてきました。
サンフォード・マイズナーと並んでスコットが大きな影響を受けた指導者は、アメリカン・レパートリーシアターのウィリアム・ボールです。スコットは、ウィリアム・ボールのポジティブな「Yes, and」の精神と、全員がグループに貢献できるという考えを受け継いでいます。
俳優から何かを引き出すために追い込むタイプの指導者とは正反対で、
個々のチャレンジ精神と想像力を刺激して、俳優に最大限の探求をさせることができます。
スコットの稽古場は常にポジティブで温かく活気に満ち溢れていて、そのなかで俳優たちは、自身の可能性を広げるためにどこまでもチャレンジすることができ、技術を磨くことができるのです。
技術面では、マイズナーテクニックの本質を大切にして、20世紀に作られたテクニックを21世紀の俳優にとって現場に適応させやすい道具として俳優に手渡します。
また、スコットの豊富な演劇知・映画知に触れることは、参加する俳優にとって大きな栄養となります。技術を得るとともに、演技への愛情と喜びを再発見できるワークショップになるはずです。
参加枠だけでなく見学枠も設けています。演出家・監督や指導者の方たちにもぜひおすすめいたします。
スコットがどのように俳優が力を発揮できるように関わっていくのか、どのようにトレーニングの場と時間を構成して技術を伝えていくのかを見ることで得られるものがきっとあるはずです。
今回のワークショップでは通訳があります。(講師との会話は英語を使用していただいて結構ですが、ワークでは基本的に日本語を使用します)
これまで2021年、2022年と日本の俳優を対象にオンラインWSを、2023年〜2025年は対面でのワークショップを開催してきました。
スコットのガイドのもと、マイズナーテクニックが初めての俳優も経験のある俳優も、意識を相手に向け、互いに呼応して変化する様が見られました。俳優が自身の衝動の可能性に驚き、俳優同士の心が共振して見ている者の心を動かす美しい瞬間がいくつもありました。

スコット・ウィリアムズのワークショップ・コーチングを受けた人の声
「スコットはマイズナーテクニックがどういうものか、歴史を含めて紹介してくれるのでとてもわかりやすく、俳優という生き物が陥りがちな思考や行動も明確な言葉で説明してくれ、自分の頭の中が整理されて演技に対する考えがシンプルになりました。そして何より、相手(外部)と繋がることが面白くて刺激的で、それが唯一の瞬間を生きる方法なのだと体感しました。」
ー浅野令子(「無頼の女房」「デカローグ」「レオポルトシュタット」)
「WSのあの時間のことを思い返してみると、僕は何度も椅子に座りながら天(井)を見上げていました。それはスコットの言葉に深い納得を覚えた時、あるいはスコットの話によって演劇・演技の道の果てしなさを感じた時に、僕の身体に起こった反応でした。それぐらいスコットの話やコメントというのは僕にとって刺激的でした。スコットの観察眼の鋭さ、コメントの深さ、持っているエピソードの豊富さが凄まじく、それによって自分の理解が一段も二段も深くなる感覚がありました。このことによっていつも以上に自分以外のチームがワークしている時間が興味深くなりました。スコットの言葉を一緒に聞いた皆は一体どんなチャレンジをするだろう、それに対してスコットはどんなコメントをするのだろう、と。そして今考えるとそんな風に感じていた人がいっぱいいたからこそ(もちろんその大前提としてスコットが作り出すWSの場が安全で、なおかつ無駄な緊張を強いるものではないからこそ)、drop-inの時にスコットが話していたようにクラス全体の潮が上がっていくことが出来たのかなと思います。」
ーホリユウキ(「ジュリアス・シーザー」「温室の前」)
❝I did extra training while I was filming Hustle. I’d finish a six-hour acting day then train with Scott for 3 hours on a Friday and six hours on a Saturday. He reinvigorated my love for acting.❞
(『Hustle』を撮っている期間、金曜は6時間撮影してからスコットとのトレーニングが3時間、土曜には6時間だった。彼のおかげで演技への愛が整った。)
ーJaime Murray (Hustle, Dexter, The Originals, Once Upon a Time)
❝Working with Scott opened the door again for me. It rebooted me, gave me energy and the desire to go forward.❞
(スコットとのトレーニングは扉を再び開けてくれた。再起動されたみたいに、エナジーと前進したいという欲求を与えてくれた。)
ーJake Wood (Eastenders, Vera Drake, The Illusionist)
❝I had been acting for ten years but was never really confident in my ability. Whilst on Scott’s workshop, I swiftly learned about using a true technique and craft which has now given me all the tools I need as an actor to go on and perform at the highest level. I highly recommend working with Scott Williams.❞
(それまで10年演技をしてきて自分の能力に自信を持てなかったけど、スコットのWSで、本当の技術というものを素早く吸収することができた。俳優として質の高いレベルで演技をするうえで、そしてこの仕事を続けていくうえで必要な全ての道具を与えてくれた。スコット・ウィリアムズに学ぶことを強くお薦めする。)
ーMichael Budd Actor/Director/Producer
❝Scott Williams’ approach to acting totally changed my concept of what it is to act. I was for the first time able to let go of a number of ‘techniques’ I believed I needed and was able to simply deal with the given moment and respond to it truthfully.❞
(スコット・ウィリアムズの演技へのアプローチは私の演技に対する考えを完全に変えた。私は初めて、それまで必要だと信じていたいくつもの「演技術」を手放すことができた。そしてその瞬間に集中し、真実をもって反応することができた。)
ーSam Smith, Actor

9月に開催するのは以下のクラス
① Introducing to Impulse (基礎クラス)
マイズナーテクニックに触れてみたい、基礎からしっかりやりたいという方のクラスです。(マイズナーテクニック未経験者・経験者ともに参加できます)
5日間のWSで俳優に必要不可欠な演技の要素を探究します。
「Living truthfully」「The Given Set of Circumstances」「A State of Aliveness」など、スコット・ウィリアムズの教えるマイズナーテクニックの重要な要素をカバーするので、まさに「5日間の短期集中クラス」といった内容です。
経験者であっても、アイデアと衝動の違いや、手癖ではなく衝動で動くことを捉えるために、受講をおすすめできる内容です。マイズナーテクニックの原則を徹底するこのクラスは、あなたの今後の演技の指針になるはずです。
日時
9月16日(火)~20日(土) 全5日間
10:15~17:15(休憩あり)
会場
東京都23区内のスタジオ
参加費
¥60,000
対象
⚫︎俳優
⚫︎全日程参加できる方
⚫︎今までにスコットのIntroducing to Impulseを受講したことがない方
上記の条件を満たす方から選考をします(先着順ではありません)
※申し込み受付期間:8月22日〜30日
9月3日までに参加可否のご連絡をします。
(期間外に申し込まれても対応できかねますのでご注意ください)
締切日の時点で空きがある場合はそれ以降も申し込みを受け付けます
参加お申し込み
以下のフォームからお申し込みください


③ Drop-in (リピテションをするクラス)
リピテションをするクラスです。
様々なキャリアの相手とリピテションをすることで、俳優として欠かせない「相手を観察し衝動のままに反応する技術」を磨き、俳優として良いコンディションを作ることができます。「何でも起こりうる」という可能性のなかで、その瞬間瞬間目の前の相手と関わるリピテションは、あなたを俳優として反応できる状態にして俳優としての集中力・観察力・瞬発力・直感・self permmision・大胆さ・エネルギーを高めます。
「Drop-in」ですが人数に限りがあるので予約制とします。
日時
9月17日(水)
18:15~21:15
会場
東京都23区内のスタジオ
参加費
¥4,000
対象
以下の条件を満たす方から選考をします(先着順ではありません)
以下のいずれかのWS経験者
・スコット・ウィリアムズWS
・マイズナーワークショップ
※前回のご参加から間が長く空いている場合は、恐れ入りますが、ご参加をお断りする可能性がありますのでご了承ください
※申し込み期間:8月22日〜9月6日
9月8日までに参加可否のご連絡をします。
(期間外に申し込まれても対応できかねますのでご注意ください)
締切日の時点で空きがある場合はそれ以降も申し込みを受け付けます
参加お申し込み
以下のフォームからお申し込みください





それぞれのクラスの定員
定員
①Introducing to Impulse: 14名程度
②Drop-in:16名程度
お申し込みの流れ
ご参加の連絡でお伝えする振り込み先にご入金の確認が取れ次第、エントリー完了となります。
参加費お支払い期日までに参加費ご入金の確認が取れない場合は、大変恐縮ですが次の方にご参加のご案内をさせていただきますので何卒ご了承をお願いいたします。
キャンセルポリシー
・万が一キャンセルをされる場合、事務手数料として¥1000差し引いて返金いたします。
なお、以下の日程から以下のキャンセル料を頂戴します。
①Introducing to Impulse
・選考結果のご連絡の翌々日以降 参加費の30%
・9月9日以降 参加費の50%
・9月13日以降 参加費の100%
②Drop-in
・ご参加連絡の翌々日以降 参加費の50%
・9月12日以降 参加費の100%
見学
【見学可能です!】
①Introducing to Impulse は
各回見学を受け入れます。
マイズナーワークショップ未参加者、マイズナーテクニック未経験でも見学可能です。
演出家・監督や演技を教える人にもおすすめです。
見学料
①Introducing to Impulse:¥4,000/1回
②Drop-in:¥2,000
※事前払い。こちらは申し込み後、参加費のお支払いの確認が取れた順番です。
https://forms.gle/wSDF2PPtHFD2YYaT7
からお申込みください。
※受付期間:8月22日〜
なお、以下の日程から以下のキャンセル料を頂戴します。
・9月12日以降 参加費の50%
・9月14日以降 参加費の100%
オープンな心と好奇心のある皆さんの参加を待ってます!

スコット・ウィリアムズ
アメリカ・サンフランシスコ出身。15歳で演技指導を始め、17歳で子ども劇場の演出家として仕事をする。アメリカを代表する演出家ウィリアム・ボール率いるアメリカン・コンサバトリーシアターで演技を学んだのちNYに移り、ネイバーフッド・プレイハウスでサンフォード・マイズナーからマイズナー・テクニックを直接学ぶ。サンフランシスコ州立大学で英文学の学士、劇文学の修士を取得。
学業のかたわらフットヒル大学演劇科で演出家として働き、また1988年からはヒルバーンシアターの芸術監督として「ヴァージニア・ウルフなんかこわくない」「桜の園」「武器と人」「タルチュフ」「私生活」「危険な関係」「アマデウス」「エレファントマン」「ダイルルMを廻せ!」「キスへのプレリュード」など幾つもの作品を作る。同時に外部でも精力的に演出し、Tokyo Theatre for Childrenでは青山円形劇場で演出をする。
1996年に拠点をロンドンに移しThe Impulse Companyを設立。アクターズセンターをはじめイギリス中で教える。近年はNYの劇作家スチュアート・スペンサーのアソシエイトとして「Resident Alien」「Alabaster City」「Painted From Memory」を演出。スコットは他分野でも精力的で、作曲やラジオ・テレビ番組の演出や著述もしている。また、アメリカ赤十字社、Theatre Bay Area、 Directors Guild of Great Britainなどの委員も務めている。イギリス以外にもアメリカ、オーストラリア、香港、パリ、イスタンブールなどで定期的に教える。
スコットとThe Impulse Companyはウィリアム・ボールとサンフォード・マイズナーの方法論と考えを合わせて、新しい時代のための俳優教育とレパートリーシステムを創造することを目指している。
https://www.impulsecompany.org/
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